私は昭和20年、真柏のふるさと糸魚川市に生まれ、21才で盆栽趣味に入り、41才で国鉄を脱サラ後、プロとして仕事を続けてまいりました。全国各地の先輩諸氏の教えを頂き、整姿、整形、培養に、試行錯誤を繰り返し、現在に至っております。 真柏は、峻険な岩場に自生し、時には夜露、霧のみで命を継ぎ、居ながらにして自然の厳しさ、無駄を省いた精悍なたたづまい、そしてどこかに繊細で優しい気品を感じさせる樹です。
現在、姫川園では当地方で35年〜80年位前に採取された真柏を主体に、普通品から小品、大衆品〜高級品まで幅広く培養しております。ことに山木の味、得難さを大事に、肥培を控え、厳しい舎利幹、しなやかな幹模様と、品の良い枝と葉の調和による真柏らしい冴えを表現すべく、日々創意工夫を重ね、努力しているところです。 また、40年位前の北海道大雪山系の山取エゾ松の古木も、多数培養しております。 ぜひ一度、ご来園され、実物をご覧いただき、ご意見等お聞かせ願えれば幸いです。 |